糖尿病の合併症は3つだけで良いのですか!その他の合併症を整理

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糖尿病の合併症は常識のように神経障害・網膜症・腎症であると言われてきました。それは糖尿病が血管の病気であるからです。ところが糖尿病になるとまだ多くの合併症があります。それは糖尿病療養指導士にとって常識です。

糖尿病の三大合併症は広く知られている重要なこと

糖尿病の合併症で広く知られているものは、神経障害・網膜症・腎症の3つです。当然、糖尿病の三大合併症としてテレビやインターネットで登場する名称だからです。それから糖尿病は血糖値が高くなる疾患だと思い、ただ血糖値を下げれば治るものだと考えている人が多いのです。

しかし糖尿病は、血管に余った糖が酵素の触媒を介さないでタンパク質と結合する糖化タンパク質になり、血管内皮細胞を傷つけたり架橋を形成したりします。またプロテインキナーゼC(PKC)活性異常や酸化ストレスなども関係していることが分かっています。

つまり糖尿病は血管の病気で弱ってしまった膵臓が復元できない限り、血糖値を下げることは予防にしかならず、いずれ三大合併症以外の疾患にも罹る難病と考えられています。

三大合併症の特徴とその他の合併症に役立つ情報

糖尿病網膜症は、網膜が毛細血管の塊で作られているために血管に余った糖が糖化タンパクやPCK活性異常や自己酸化になるなどして詰まる合併症です。これは徐々に進行する特徴があり5年で10%、10年で30%、15年で15%、20年で70%という発症率が知られています。

糖尿病神経障害は、その名の通り血管が詰まることで栄養素が届かなくなり末梢神経と自律神経の2つに障害が起こる合併症です。そして重症化すると足先や手に壊疽が起こり最悪の場合、切断することとなります。

糖尿病腎症は人工透析に進行する重大な合併症です。腎臓の糸球体は尿を作る大切な組織で、これも毛細血管の塊であるため糖尿病である血管の病気になると当然詰まることになります。
つまり糖尿病の三大合併症は血管の病気が進行したもので、これに関連する疾患はもっと多いのです。

糖尿病における三大合併症以外の合併症

糖尿病が血糖値の高い病気として認識するより血管の病気であることが理解できれば、その他の合併にどのような疾患が考えられるか想像ができるはずです。

糖尿病が関係した合併症として重大な疾患は、虚血性心疾患、脳血管障害、動脈硬化症、大血管障害、重症感染症などです。これらを発症すると死亡したり障害を残したりと三大合併症より危険度の高い疾患となります。

また同じように糖尿病性昏睡や低血糖昏睡などもあります。さらに白内障、歯周病、脂肪肝、胆石症なども知られています。

糖尿病を専門とする療養指導士は、ここまで知識を持って糖尿病患者とコミュニケーションを取らなくてはいけないのです。

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