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認知症の進行による周囲の不安
認知症といっても様々な症状がありますが、主な症状として、もの忘れがあります。認知症の程度によって、もの忘れの程度は違ってきます。
軽い人の場合には、日時がわからい程度ですが、中等度になると服の着脱方法がわからない、道を迷うといったように、どんどん物忘れの程度は進行していきます。
重度になった場合、食事を食べることも忘れてしまい、栄養失調や脱水となっていく方もいらっしゃいます。
物忘れが進行すると、家族や介助者は認知症の方への制限が始まります。
例えば、
・一人で外へでかけないで。
・一人でガスを使わないで。
・一人でお風呂に入らないで。
・孫と二人きりで遊ばないで。
・洗濯や掃除などの家事をしないで。
これだけではなく、一人でしたら危険なことに対してどんどん制限をかけていきます。
制限してしまう気持ちはとても解ります。一人でとこかに行って迷子になってしまったらどうしよう?もしも、ガスを使って火事にでもなったらどうしよう?お風呂で溺れてしまったらどうしよう?孫に怪我でもさせたらどうしよう?せっかく洗濯したのに汚されたらどうしよう?と介助者側にも思いがあるのは解ります。
介助者の過剰な保護はかえって認知症を悪化させる
ですが、このように制限すると、認知症の方はどうなるでしょう?
今まで通りの生活動作をしているだけなのに周囲から止められてしまうと、自宅でも病院でも、自分の部屋に引きこもってテレビを見るか、寝るかしかできることがありません。
メリハリや活動性のない生活、人との関わりのない生活、嬉しい・悲しいといった感情のない生活、これでは認知症の人は精神的に荒廃していき、認知症は進行していきやすくなります。
人が生きていくうえでやりがいを持つことはとても大切なことです。やりがいの内容は人によって違います。仕事のため、家族のため、パートナーのため、趣味、なんでも良いのです。
共に暮らす生活者であることを忘れないで
では、認知症の方にやりがいを持ってもらうためにはどうすればよいのか?
全てのことを制限するのではなく、その人が出来る範囲で役割を持ってもらうことです。
例えば、洗濯を干しているものを家の中に入れたたむ作業や、庭の掃除、または一緒に食事作りなどなんでも構わないのです。
誰かのために役に立っていると思えることがやりがいを感じることになります。
ですので、その人が出来る範囲でできることをやってもらってみてください。
ただ単に危険から保護するだけでなく、社会における生活者の一人として「見守り」ながらも「力を引き出す」ケアが認知症のケアの基本です。元気がなかった人にも笑顔を見出すことができると思います。
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